-きっかけは?
夫の転勤で県外に住むことになり、働きたくても保育園に預けることができず在宅で仕事をしたことがきっかけです。会社にいてするような仕事を在宅という働き方でやらせていただき、子育てと仕事を両立することができました。当時の私にとってはとてもやりがいのある仕事ができ、時間に縛られない自由な働き方の恩恵を存分に受けることができました。その後、地元の石川県に戻って就職をしましたが、時間に追われそれまでの自由度の高い働き方のありがたみを改めて知ることになりました。北陸は全国でもトップクラスの共働き率を誇っていますが、女性のもっと多様な働き方を支援できればと思ったのが企業のきっかけです。
創業まもないころのモニター調査のグループインタビュー中の写真
-自身の起業に当たってサポートしてくれた人や機関など
起業の際には、公益財団法人石川県産業創出支援機構のインキュベーション施設に入居し、事務所として活用しました。なんの人脈も資金もない主婦の企業に一番必要なのは、信頼・信用です。公的な施設に事務所を持つことで信頼感を得たいと思いました。また公的機関ですので、いろんな支援情報も集まってきます。人の紹介や交流もあり、とても有益でした。その後、2011年に同財団が主催する「革新的ベンチャービジネスプランコンテスト」に応募し、ファイナリストとしてプレゼンテーションをするチャンスがありました。コンテストに応募することで自身のビジネスプランのブラッシュアップにもなりますし、多くの人にビジネスプランを知ってもらうきっかけにもなります。その後、新たなプロジェクトを立ち上げ、2015年日本政策投資銀行主催の第4回新女性ビジネスプランコンペティションに応募し、ファイナリストとしてプレゼンテーションをするチャンスがありました。今度は全国規模でチャレンジとなりとても大きな挑戦でしたが収穫も大きかったです。その後も人脈を紹介していただいたりしてサポートいただいております。
日本政策投資銀行主催のビジネスプランコンペティションでプレゼンをしている写真
-女性起業家にむけたサポートメニュー
子育て中等で家庭内に眠っている優秀な女性の力を活用できるものとして、プロジェクトごとに在宅モニターとして女性に会員登録していただき、アンケート調査・モニター調査・プロモーション活動をし、企業のマーケティングサポート行っています。弊社の企業理念は「女性の声(ホンネ)を企業のチカラに」です。いままでのように女性視点でのマーケティングだけでなく、今後は「女性の多様な働き方」サポート事業も拡大していきたいと思います。また起業だけではなく、テレワークやプロジェクトごとの業務委託事業などいろんな形で働くことを応援したいです。特に起業ということにおいては、女性起業家向けの勉強会や、交流会は自社の取り組みだけでなく行政と組ませていただき実施しています。
女性起業家支援セミナーでのパネリスト
-これから何かはじめたい!女性にメッセージ
まず、自分がこんなことをしたいと思ったら、頭の中で考えているだけではなにも始まりません。なにか行動に移すことが大事です。その第一歩は人に話してみることだと思います。そうすることで、「いつやるの?」「どこでやるの?」「こんな時はどうするの?」と質問が返ってきます。その質問に答えられない場合は、自分の考えが及んでいなかったところなので、具体的に対策を考えていけばいいのです。初めから完璧を目指さず、自信が持てるまでじっとしているのではなく、やりながら常に修正・改善していけばいいのです。勇気を出して人に言ってみると、応援してくれる人もたくさん出てくるはず。むしろ起業したり、新しいことをスタートさせたりするのは意外と簡単で、ワクワクすることばかりですが、事業を続けていくことはとても大変なことです。粘り強くやり続けたり、時には折れそうになる心を前に向けたり、つらいことも多いものです。でもなぜこの道を選んだのか、想いをしっかりもって明文化しておくと迷ったときに立ち戻れる場所になります。大きな夢を描き、こうなりたいと語れるビジョンや情熱を持ちながら、一方で小さなことに一喜一憂せず、コツコツと努力することや計画するといった実行力のバランスを持つことが大事なことだと思っています。一緒に頑張りましょう!